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株式会社JALインフォテック ZAC導入事例

  • ソフトウェア受託開発業
  • 従業員数201名以上
  • プロジェクト別収支管理
  • 残業削減・働き方改革
  • 情報の一元化
  • 関東地方

JALグループの「部門別採算制度」に活用。ZAC導入でより細かく、タイムリーな収支管理を目指す

"ZACの製品コンセプトや機能の随所に、部門別採算制度のDNAを感じました"
──株式会社JALインフォテック 総務部長 庄司 稔 様

株式会社JALインフォテックは、日本航空の安全・安心・快適な航空輸送をITソリューションで支えるJALグループのIT中核会社です。JALグループの部門別採算制度に対応するため、より細かく、よりタイムリーな収支管理を行う必要があった同社は、プロジェクト収支管理を中心とする業務基幹システムにZACを導入しました。ZAC Enterprise(以下、ZAC)導入の効果について、株式会社JALインフォテック 総務部長 庄司 稔様にお話を伺いました。

動画の続きはYoutubeからご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=2hA-g7XVkrI

部門別採算制度に必要な情報を、もっと細かく月別で見たい

株式会社JALインフォテック 庄司様
オロ:JALインフォテック様の事業内容を教えてください。
庄司様:当社はJALグループのIT中核会社として、日本航空をご利用されるお客さまや、荷主さまの貨物を安全に目的地にお届けするため、先進的かつ効率的なITソリューションの提供を行っています。これらで培ったノウハウをJALグループ以外のお客さまにも還元するため、コールセンターソリューションやパソコン等の資産管理ソフトウェア『PalletControl』、空港施設工事などを中心にさまざまなソリューションを提供しています。公共交通機関としてのJALの航空業務をシステムで支えてきた実績を礎に社会の進歩発展に貢献したいという思いで日々業務にあたっています。
オロ:システム導入のきっかけを教えてください。
庄司様:業務基幹システムの老朽化対応がきっかけです。業務や組織が変わる中で、10年前につくられた自社製システムの機能と業務要件との乖離があり、現在の業務要件にあわせてシステムを更新して効率化を目指すこととなりました。
特に必要とされたのが部門別採算制度へのシームレスな連携です。2011年にJALで部門別採算制度を導入したことをきっかけに、JALグループ全体で同じ仕組みを採用することになりました。部門別採算制度ではプロジェクト別、費用科目別など細かい単位で月別に採算を見る必要があるのですが、従来のシステムでは手間がかかっていました。
また、当時はシステムが複数分散しておりシステム間のデータ不整合も問題でした。プロジェクト収支管理システム以外に、発注管理システム、勤怠管理システム、営業の見込管理システムなどがあり、それぞれのキー項目やデータが微妙に異っていました。そこで、新しい部門別採算制度への対応を中心とした業務フローの統一やシステム統合を主なスコープとして新しいシステムが検討されることになりました。

運用負荷の削減を突き詰めると、クラウド型のパッケージシステムになった

オロ:システム選定はどのように行われましたか?
庄司様:まず最初にパッケージシステムの導入を方針として定めました。パッケージが持つ業務スタイルに自社業務をあわせることで、パッケージがもたらすメリット、効果をしっかりと享受しようと考えたのです。また、パッケージ選択には運用負荷の削減という目的もありました。旧システムでは専任の運用担当者がバッチ処理やデータのアーカイブ作業を行っていましたが、パッケージ導入によってメンテナンスを省力化できればその人材を別の業務にあてることができます。クラウドは必須要件ではありませんでしたが、運用負荷の軽減、コスト削減を突き詰めていくと選定は自然とクラウド型のシステムになりました。

ZACはすべての評価項目で最高点

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オロ:ZACを選定した理由を教えてください。
庄司様:ZACは私たちがやろうとしていた部門別、プロジェクト別、費用科目別、月別の採算管理イメージに一番近いシステムでした。特に、部門別×月別、プロジェクト別×費用科目別など、経営層に見せたいメッシュデータのビューをしっかりとつくれるところは特筆すべき機能でした。最終選定では、機能、運用、保守性、コストと当社要件として評価軸を設けましたが、ZACはすべてにおいて最高点を取りました。ユーザー要望を取り込んで機能が進化する点や、クラウド経由で自動的にバージョンアップされる点など、アーキテクチャや製品コンセプトも評価されたポイントでした。
株式会社オロさん自体が部門別採算制度を導入されていましたし、ZACの製品コンセプトにも部門別採算制度の考え方が随所に感じられました。株式会社オロさんとは経営思想や、部門別採算制度のDNAが一緒なのだと感じました。この点もZAC高評価の理由の一つです。

ZAC導入により、スムーズで統制の利いた業務プロセスが実現

オロ:ZAC導入後の業務フローを教えてください。
庄司様:まず、営業が引き合いを取ってくるとZACに案件登録をします。ZACでは引き合い案件に受注確度の情報を持たせられるので、営業進捗に応じて確度を変更することで受注予測に活かしています。案件で見積が必要になると開発担当がZACの該当案件に原価見積を入力します。営業は原価を確認した上で売値をZACに入力し、顧客向けの見積をZACで作成します。
案件を受注すると今度はコストの進捗をZACでトラッキングしていきます。開発スタッフは毎日自分がどのプロジェクトのどんな仕事をしたのか工数をZACに入力し、それがプロジェクトの労務費として積算されます。ZACには生産コストとして外注費も取り込まれます。コストの進捗と生産計画の差異をマネジメントしながらプロジェクトを完了まで導くという流れです。
オロ:業務フローが変わることでどんな効果がありましたか?
営業から生産への案件引き継ぎがスムーズになり、情報の集約も進みました。以前は、受注の度にあるシステムからまた別のシステムへと案件データを打ち直していましたし、システム間で数字が違う、案件ステータスが違うといったこともありました。ZAC導入によって数字が1か所に集約され、会社の定めるプロセスを経てプロジェクトが進捗するようになったので、プロセスとしてはきれいな形になったと思います。
株式会社JALインフォテック ZAC導入の3つのねらい

ZAC最大のメリットは「プロジェクトコストの見える化」

オロ:ZAC導入でプロジェクト管理の手法は変わりましたか?
庄司様:プロジェクトのどこにどれだけのコストがかかっていて、このまま進捗するとGP(Gross Operating Profit=売上総利益)がどのぐらいになるのか見通しが立つようになったことは効果として大きいです。たとえば、月に200万円ずつコストを使おうという生産計画に対して、コストが全くかかっていない月があるとプロジェクトが何らかの理由で遅延している可能性が考えられます。プロジェクトの定性的な報告とは別に、コストという定量データでプロジェクトのリスクや課題に対処できることを狙っています。
今は、業務移行した段階ですので、これからZACの集計機能を使いこなしていくことが必要になっていきます。

成功プロジェクトのデータから、プロジェクトの進め方を学ぶことができる

オロ:現場のみなさまの業務に変化はありましたか?
庄司様:ZAC稼働直後に、あるスタッフが自分で管理していたプロジェクトの数値をZAC上に即座に入力していったんですね。こういう風に入力してほしいと思う理想的な形でデータを入れるスタッフがいたことに、ZAC導入チームみんなで驚きました。プロジェクトをしっかりマネジメントしたい人にとっては、プロジェクトのコストが月別、費用科目別のメッシュで見えなければきちんとした管理ができないとわかっていたんでしょうね。ZACはそのデータの形に対応するシステムだったので、プロジェクト管理しているデータをそのまま展開することができたのだと思います。
成功したプロジェクトのコスト推移や詳細内訳も全部残りますので、自分のプロジェクトの進め方を学ぶ材料としても活用できます。プロジェクト管理のレベルを向上させるため、今後そういった活用もしていきたいと考えています。

部門別・工程別コストの見える化で、利益に対する責任所在を明確に

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オロ:部門別採算制度を進める上での効果はありましたか?
庄司様:以前は、受注前の営業コストは細分化されていませんでしたがZACでは案件一つひとつに提案段階でどれだけのコストがかかったのかを見ることができます。営業段階でかかったコストも原価として捉えられるようになったのは、部門別採算制度を改善する上で大きなポイントです。
また、社内の部門間で仕事を発注するような、社内売買、社内振替の仕組みもZACによって理想に近い形に整いつつあります。たとえば営業が案件を受注して違う部門に仕事を依頼するような時、案件の売上100万円から社内売買用に売上50万円を分割して案件として渡すわけです。すると、仕事をもらう側は売上50万円の範囲内で原価を抑えて利益を出そうと努力することになります。
部門別採算制度のポイントの1つは、部門ごとのコストを明確にし利益を最大化することです。営業コストしかり、社内売買しかり、コストが見えるようになったことで利益に関する責任所在が明らかになり、今後さらに部門別採算制度を活用していけるのではないかと思います。

次年度の経営計画づくりに、ZACのデータを生かしていきたい

オロ:今後のZAC活用プランを教えてください。
庄司様:ZACの受注見込みデータや生産に必要なコスト計画をもとに、会社としてのマスタープラン(次年度の経営計画)につなげていこうと考えています。ZAC導入段階から想定していたのですが、ZACの運用が始まるとやがて現場の方から「ZACをマスタープランづくりに活用したい」という声も出てきて、ZAC導入チームとしてはとても嬉しかったですね。
オロ:最後にZAC導入プロジェクトをご評価ください。
庄司様:オロさんにはプロジェクトを丁寧に運営していただきました。旧システムからの移行データの取り込みにおいては、データ不整合の課題が重くのしかかり、ユーザーに迷惑をかけることになった点は反省点でした。そんなときもオロのSEのみなさんは常に私たちの側に立って作業をしていただき本当に頭が下がる思いでした。心から感謝しています。
オロさんには今後もユーザーの声を積極的にZACに反映していただき、私たちをはじめすべてのユーザーに還元してほしいと思います。ZACは、提供側もユーザー側も一緒になって成長、進化することができる素晴らしい思想を持ったツールです。ぜひ当社も一緒になって取り組ませていただきたいと考えています。

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株式会社JALインフォテック 会社概要

事業概要:
JALグループのIT中核会社として安全・安心・快適な航空輸送サービスを支えてきた実績、ノウハウを生かし、基盤構築から運用サポートまでトータルなITソリューションを提供しています。システムインテグレーション、アウトシーシング、プロフェッショナルサービスの3つの領域で、お客さまの課題解決に貢献する最善のITソリューションを提供しています。
所在地:
東京都港区芝浦4-15-1 日本航空田町ビル
URL:
https://www.jalinfotec.co.jp/
設立:
1978年
社員数:
875名(2016年3月時点)
インタビュー協力:
総務部長 庄司 稔 様

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