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株式会社岩本鉄工所 ZAC導入事例

  • その他業種
  • 従業員数〜30名
  • プロジェクト別収支管理
  • 属人化の解消
  • 紙やExcelからの脱却
  • 近畿地方

なぜ100年の歴史を持つ
石油・化学製品関連設備の建設工事を行う
岩本鉄工所は「ZAC」を導入したのか

"「この人が、この案件に何時間費やした」ということをしっかり振り分けできる。その結果、案件単位の利益が見ることができるのは大変いいなと思いました"
──代表取締役社長 岩本 慎一郎様

株式会社岩本鉄工所は、大型から中小型まで様々な油種向けのタンク製作や配管工事、機械設置等を行っています。100年以上の歴史がある同社ですが、社内でシステムのIT化が進んでおらず、案件の進捗・受注・発注管理がされていなかったことをきっかけにZACを導入しました。
数あるERPシステムから、なぜZACを選定いただいたのか。ご自身の過去のさまざまなご経験・設備工事業界の現場への想いも含めて、代表取締役社長の岩本 慎一郎様にお話を伺いました。

「紙管理では案件の全容が把握できない」
時代の変化から、ERPの選定を実施

オロ:ZAC導入以前の業務管理の方法と、当時の課題について教えてください。

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岩本様:もともと私は、分野・職種も全然違う会社の管理部門にいて、財務や経理を担当していました。そこから2019年、前社長の事業を引き継ぐ形でこの職場に来ました。
当時、社内はIT化が進んでおらず、社員も高齢化しており、業務データを管理するシステムは一切ない紙文化の会社でした。起動に40分もかかるパソコンが使われていたということが、一番の衝撃です。現在どの案件が進行中で、何を受注しているのか。請求書は発行したかといった、案件状況の把握が全然できていない状態でした。
その後、徐々に従業員が増え案件数が増え、社内の構成も変わってきたこともあり、業務を管理するシステムが必要なフェーズへ移っていきました。ITリテラシーが要るこれからの時代、 20〜30代の人たちであれば指示すればちゃんとその作業ができる。そういった年齢・従業員構成の変化の後押しもあり、うまくフィットするシステムを探し始めました。
様々な会社からご提案をいただいて、いくつかソフトウェアを見せていただきましたが、求めている要件を満たさないものばかりでした。堅牢性やワークフローの流れをチェックすると、基本的な仕様を満たしていないものがほとんどでした。
例えば、「請求書が発行された後で仮に5万円の値引きが発生した場合、受注データや発行済の請求書データを削除・修正することなく、5万円の値引き請求処理ができてしまう」など、統制のレベルが低いシステムが非常に多かったのです。
私の中では、基本的に売上計上や請求書発行後に金額が変わった場合は、後続伝票は削除・取り消しが必要だと考えています。
既存の後続伝票を取り消してから受注伝票まで遡り、そこから金額を修正した後に再度請求書の発行を行う。このような金額の不一致が起きない仕組みが組み込まれたシステムを求めていたんですが、そこまで達していないものばかりでした。
改めて本格的に考えなくてはいけない。そう思った時に、前職でERPの検討を行った際に提案をしていただいていたオロさんのZACを思い出しました。
当時(前職時)の検討では選定しなかったものの、ZACの使用感やプレゼンテーションの内容からオロさんの評価は高く、2番目でした。採用には至らなかったのですが、提案してきた営業の方のいい印象が残っていて、その提案を受けたのが2012年でしたが、干支が1周くらいしても覚えているくらい良い印象でした。
改めてWEBサイトを見て、UIに関しても良さそうということと、当時検討・評価していた段階で大体のイメージがつかめていたので、 他のソフトウェアと違うのではという想いからお声がけしました。
オロ:ZAC導入前の、管理体制について詳しくお伺いしても良いでしょうか。
岩本様:当時は、紙やExcelを中心に業務管理していました。
お客様から口頭で注文いただく案件もあり、且つ、管理側には共有がない状態のものも多々あったため、どこから何の案件を受注しているのか正確にわからない。その案件でどこの協力会社様に対して、いついくら注文を出しているのかも不明な状況でした。
我々自体が古い会社なので、お客様だけでなく仕入をする協力会社様含めて、お付き合いが長く固定の関係が多い環境です。
その長い関係の中で生まれたお互いのやり取りも個人的なものが多く、現場に行く監督や当時社長だった私の父しか把握しておらず、他の者は把握しきれないという状況になっていました。このやり方ではまともに決算が行えませんし、請求のミスが起きます。実際に、該当するミスも過去にはありました。
また協力会社様からの請求書チェックも不十分で、漏れを防ぎきることができず、そこも悩みでした。ZACのように、ある程度請求対象の予測がつき、件名を見てどの発注に対する請求かチェックできる。そんなデータベースがなかったのが当時の課題でしたね。

Excelに似た使いやすさで、スムーズな導入に
案件単位で人の動きの見える化が実現

オロ:ZACを選定いただいたポイントを教えてください。
岩本様:1つ目が、基本的なワークフローの部分です。承認フローがきっちり機能として設けられており、金額修正が発生した時にも、しっかり受注データに戻って修正し、再度承認フローを回すといったフローが確立されている点が評価ポイントでした。
2つ目が、クラウド型であること。弊社は中小企業のため、サーバーを立てることやデータセンターを契約することが困難で、サーバーで問題が発生した時のインフラエンジニアもいませんから、クラウド型であることが理想でした。また、出張も多いため、遠方で接続するためにVPN接続を行うという仕組みを構築するのも困難だったこともあります。
3つ目が、UI。 社員に少し使いづらいなとUI・UXの部分で思われてしまうと、拒否反応が出てしまうので、そういった点での使いやすさを求めていました。

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4つ目は、IT導入補助金の対象であること。
5つ目として、ZACを取り扱っているオロさんが会社として安定しているところも、決め手になりました。前職で使っていた基幹システムの導入コンサル・保守メンテナンスを行う企業の経営が悪化し、別の会社に切り替えた1年後に倒産したことがありました。
販売管理システム・ERP関連は会社の基幹システムと言われるものだから、運営してくれる会社さんというのは経営状態が安定していてほしい。なくなると困る。ある程度、財務体質が堅固な会社じゃないと怖いなという想いがありました。
オロ:ご自身の原体験も、選定ポイントになったのですね。UIの観点でより詳しくお聞きしたいのですが、ZACを使いやすいと感じられたポイントを伺えればと思います。
岩本様:検索した時に選択肢が初期提案される点や、数字入力の仕方がExcelに似ている点がいいなと感じました。どの会社でもExcelは使用しているので、このメリットは非常に大きかったです。
管理畑の人なら、デスクトップのシステムをずっと使い続けるのですぐ慣れると思いますが、営業担当や現場の人たちは1日10〜30分ぐらいしか触れる機会がない。UIが複雑だと慣れない状態がずっと続くので、そこで必要以上に苦労して敬遠されてしまう可能性がありました。
慣れていない・使う頻度が高くない人に対しても、使いやすさを感じられるZACのUIはすごくいいと思いましたね。
オロ:機能面も掘り下げて伺いたいのですが、ZACの設備工事業界での工事原価管理やプロジェクト管理といった点での強みについて、感じたことを伺っても良いでしょうか。
岩本様:規模の大きい案件を受注した際に、フェーズ1、フェーズ2、フェーズ3と、売上計上が複数回に渡ることがあります。ZACでは売上が総額1億円の案件があったとして、フェーズ1で3000万円・2で3000万円・3で残り4000万円といった形で、1つの案件で売上を複数回に分けて計上できるので、その点には魅力を感じていました。
売上計上日が異なるフェーズに紐づく形で、原価明細を持たせられることも良かったですね。
オロ:導入後の活用部分や効果面で、感じていることはありますか。
岩本様データを登録することで取りこぼしを防げたり、良かったこと・悪かったことが案件単位の営業利益や粗利率といった最終的な数字として見えたりする点がいいと思います。
特に原価計算の面では、ZAC上で従業員がどの案件でどれだけ稼働するかを紐づけて登録できます。他のシステムでは個別原価や社内の従業員の振り分けは、別途Excelで計算していたり、別のシステムで管理したりする会社が多い中で、 ZACならこの案件で何日間人が動くかがある程度は読めます。
あと、最終的にかかる時間も「この人が何時間、この案件に費やしたか」までを案件単位で振り分けができますので、案件単位の利益を正しく把握することができていいなと感じています。
オロ:ZACのデータは、どのように活用されていますか。
岩本様:ZACのデータを、振り返りの材料や次の案件の根拠として活用しています。我々の業界では、最初に見積を作ることがまず大きなハードルになります。オーダーメイド品がほとんどのため、 個別の案件をお客様からニーズ・要望を受けて、現場を見て「これだけ材料や人、時間がかかる」ことを計算しながら、過去の事例を踏まえて見積を出していきます。
競争入札や指名で受注金額が決まるわけですが、その時に材料の取りこぼしや見積作成時間のかかり過ぎなどが発生してしまいます。ZACのデータはそういった反省や復習の根拠になる上に、過去事例として次の見積作成に活かせるのが1番大きいなと思いますね。
オロ:ZACの導入の際に、社内定着の面で工夫した点はありましたか。
岩本様:今回は、あまり御社の手を借りることなく導入しました。理由の1つとして、アドオンやカスタマイズ開発をせずに導入しようという方針がありました。もしアドオン開発をしてしまうと、バグチェックなどが面倒になり、バージョンアップの度に不具合が出ることもあるため、標準パッケージのまま導入することにしました。
他社の場合、過去の古いシステムからのデータ移行などを考慮すると思いますが、幸い我々はそういった過去に使用しているシステムがなかったので、これまでのExcelデータを基にZACの導入を行ないました。販売管理システムからデータをアウトプットして取り込むといった過程がなかったので、導入しやすかったと思います。
テスト導入に関しては、プロジェクト担当者に使い倒してもらいました。現場で「まずは使ってみて」と。カスタマイズをして作りこみを行うERPの導入だとまずは使ってみるということは難しいと思いますが、ZACはパッケージなので、「現場でとりあえず始める」で進められたのが大きかったと思います。
オロ:実際に導入に立ち合われた安藤様にもお話をお伺いしたいのですが、現場は当時どんな様子だったのでしょうか。

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安藤様:今までなかったシステムを導入するので、現場社員の入力の手間が最初の壁でした。しかし、案件登録は必須で登録しなければいけないものが明確で、UIも入力しやすく抵抗が少なかったので、質問や疑問もあまりなく導入できた印象がありますね。
またオロさんの場合、サポートの面でも親身になってくださいました。課題解決もスムーズで、オンライン上でのやり取りやメール等も早く連絡いただけたり、お電話もしていただいたりしたので、すごく助かった印象があります。

「管理システムなら、災害時にも対応できる」
岩本社長が考える、設備工事業界がERPを取り入れる意義

オロ:岩本社長へ再び質問です。ERPシステムの導入を御社で行おうと思ったバックグラウンドについて、想いも含め伺うことはできますか。
岩本様:弊社の規模で必要かどうかと言われると、正直、絶対必要だとは言い切れないと思っています。 長年、紙の管理でやってきた会社は多数あり、こういったシステムが導入され始めた1990年代のバブル崩壊頃までは当然そのやり方だったと思います。
ただ、有事が起きた時に紙での管理では危険だと思っています。事務所が火事になったら全部終わりだなと。
実は私、東日本大震災が起きた2011年に前職の東京本社に勤めていて、自宅待機になったことがありました。
その時に各支店・支社は動いていたので、実家が近い大阪支社に移動して仕事することにしたんです。当時の部署のメンバーはほぼ全員デスクトップでしたが、上司だけがノートパソコンを使用している姿を見て、自分も情報システム部門から借りて対応しました。
さらに、承認やデータ入力、受発注、売上・原価計上、請求処理が全部システム化していたから業務は止まらなかった。
もし紙での管理だったら、止まっていたと思います。災害問題などの有事の時、場所に縛られたやり方ではうまくいかない。その観点で、フィジカルな媒体である紙に依存しない状態のメリットは非常に大きいなと感じました。
今の弊社も大阪だけでなく、東京・静岡・和歌山・広島など全国で業務をしているので、このように各現場に入り込む会社の場合、紙の管理だと難しいと思います。
紙に依存している状態だと、遠方で作業している場合は現場側と管理側は同じ紙を見て話せないので、話の質もスピードも上がらないし、ミスも起きる。しかしデータベースやクラウド型のソフトウェアならインターネットが繋がれば、同じものを見ながら議論できるので、話の解決も早くていいなと。
オロ:他にどのようなことが、設備工事業界がこのシステムを取り入れるメリットだと思いますか。
岩本様:加えて、セキュリティが担保されていることもメリットだと感じています。インフラエンジニアがいない状態でも、社外接続でセキュリティ面をカバーできるので、そこはいいなと思いました。
そしてもう一つメリットだと思ったのが、自社の社員がシステム導入経験を獲得し、スキルアップができることです。一般的にシステム導入が実施されるのは10年に1度程度だと思います。この経験とスキル獲得は貴重なものです。

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今回のZACは、簡単なレベルのシステム導入でしたが、それでもこの経験をしているのとそうでないのでは、その後の他のソフトウェアやシステム導入に対する難易度はかなり変わります。人材育成という観点でも、今回のシステム導入は効果があったと感じています。
まだ弊社も、ZACのフル活用まではできていません。まずは販売管理、売上原価の部分を精度高くZACに入れる。そこから先に、入力した内容を見て分析しながら、案件の振り返りにもっと活用できるようにする。そして、最終的には債権債務の管理や財務会計の方まで繋げられれば理想だと思っています。
オロ:設備工事業界への熱い想いがこもったお話も聞けて、大変嬉しいです。本当にありがとうございました。

ZACの機能や価格を詳しく知るなら

ZACはIT、クリエイティブ、コンサル業をはじめとした知的サービス業を中心に1,000社を超える企業様に導入いただいています。
製品パンフレットで導入メリット、詳しい機能をご覧ください。

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株式会社岩本鉄工所 会社概要

事業概要:
100年以上にわたり培ってきた技術とノウハウを活用し、設計や施工、施工管理を行っています。大型タンクから中小型タンクまで、様々な油種向のタンク製作や配管工事、機械設置等を行っております。検査や補修から対応可能です。
所在地:
〒553-0007 大阪府大阪市福島区大開3-4-10
設立:
1917年(大正6年)6月
URL:
https://www.iwamoto-if.com/
社員数:
20名(2024年8月現在)
インタビュー協力:
代表取締役社長 岩本 慎一郎様
管理部 安藤 実里様
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