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INSIGHT LAB株式会社 ZAC導入事例

  • ソフトウェア受託開発業
  • 従業員数51〜100名
  • 月締め業務の早期化
  • スピーディな原価計算
  • 工数管理
  • 情報の一元化
  • 関東地方

データドリブン経営をERPで実現
原価管理体制の強化で利益率が着実に向上

"これまで利益率が高い案件・低い案件を区別なく受注していましたが、案件の粗利が見える化されたおかげか、より利益率の高い案件の受注が多くなっています。これはZAC Enterprise導入によって当社の経営管理がデータドリブンに変わったことの成果だと思います。"
──経営企画室 黒岩 淑香様

企業内に眠っているビッグデータの分析・可視化・活用提案によって、クライアントのビジネスの成長加速を支援しているINSIGHT LAB株式会社。同社では、事業規模の拡大に応じた業務管理体制の見直しと月次決算の実現による原価管理の強化を目的としてZAC Enterpriseを導入しました。基幹業務の一元管理によって業務プロセスが標準化され、経営データの集計も容易になったほか、月次決算の実現と案件別の粗利の見える化で実際に利益率が向上しています。成長企業がERPを導入するメリットについて、経営企画室・黒岩淑香様、データサイエンス開発本部・唐澤翔様、セールス・マーケティング本部・梶山祐樹様にお話を伺いました。

データドリブン経営への変革を支援するプロフェッショナル集団

オロ:INSIGHT LAB様の事業内容を教えてください。INSIGHT_LAB_1-min.jpg
黒岩様:当社は創業から「データを活用し、より社会を豊かにする」ことをミッションに掲げ、AI、BA、BI、DWH、DMP、RPA等、データマネージメント領域におけるコンサルティングから開発・導入・運用までを主要業務として提供しております。今でいう「ビッグデータ」の重要性には早くから注目しており、BIツールの導入及びシステム構築を中心に創業から300社以上のクライアント様の支援をさせて頂いております。
唐澤様:創業当時は「データウェアハウス」という言葉がでてきた頃なのですが、以来、具体的にはクライアントのそれぞれの部署にあるデータを集約し、データを直感的にわかるような形で可視化する業務を担ってきました。
オロ:データドリブン経営のメリットとは何でしょうか。
唐澤様:簡単にいえば、データドリブンとは「分析と可視化のためのサイクル」です。そのサイクルはいくつかに分かれたフェーズによって構成されており、このサイクルを回すことで次のアクションを導き出します。
企業内のさまざまな部署で分断されているデータを集約するのが第一段階です。そこからデータを整形して加工しやすくし、集めたデータを可視化する作業に進みます。可視化されたデータを分析してクライアントの強み・弱みを確認し、アクションプランを検討していきます。最後に、実際にアクションを起こした結果のフィードバックを受け、さらに高精度なデータを採取して次のアクションを企画・実行する。この一連のサイクルがデータドリブンです。データを集約して可視化することで、どこが弱点でどう補うべきか、強みを活かすために何をすべきか知ることができ、今後の成長を実現する意思決定の精度を高めていけると考えています。

事業が急拡大する中で、自社も部署ごと・ツールごとで経営データが分断されていった

オロ:ZAC Enterprise 導入以前はどのように業務管理をされていましたか。
唐澤様:ZAC Enterpriseを導入する以前にもさまざまなツールを用いて業務管理を行っていたのですが、特に案件別の工数がうまく管理できず、原価計算のスピードと精度に大きな課題を抱えていました。
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黒岩様:事業が拡大するなかで部署の二分化が進んでおり、当時はそれぞれの部署がそれぞれのルールで管理を行っていました。成長フェーズでは現場のスピード感が大切ですので、各部署の判断にまかせた業務管理にもメリットはあったと思います。しかし、例えば工数はスプレッドシート、案件は別の案件管理ツール、といったように経営データが部署ごとだけでなくツールごとでも分断されていました。そのため、現場では入力漏れやミスが多発し、経営企画室ではチェック項目が多くなり経営データのメンテナンス自体に時間がかかっていました。そこで、いまの拡大した規模にふさわしい業務管理のルールを整備すべく、システム導入を検討しはじめたのです。
また、業務管理のあり方を見直した背景には「原価計算のスピードと精度を高めたい」という事情もありました。もともと使っていたツールには月次で案件を締める機能がありませんでした。何が問題かというと、データを過去に遡って修正できてしまう状態だったので、原価計算に使う数字の正確さが担保されていなかったのです。そのため、労力をかけて原価を集計しても金額が合わず再集計することが多々ありました。経営企画室が報告する数字はそのまま会計や決算に使う数字となるため、集計した数字の正確性はかなり慎重に検討する必要がありました。
唐澤様:開発部としては、メインは担当案件の作業ですから、システムへのデータ入力はやらなくてはいけないとわかっていても後まわしになりがちです。そのせいか、現場のスタッフがいま手一杯なのかリソースが空いているのかも把握しづらい状況でした。
梶山様:営業部は少数精鋭で試行錯誤しながらさまざまなツールを利用してきましたが、開発側や経営側との連携は曖昧な部分が多かったです。部内の管理にしても、営業メンバーの案件が受注したのか、失注したのかなど、もう少し詳しいことがタイムリーに分かればより営業に集中できるのに、と課題を感じていました。
唐澤様:開発部でも、営業側の案件ステータスが把握しにくく、現在進行している案件なのかどうかを即座に判断できなかったので、部署間のコミュニケーションロスが発生していたと思います。

システム内製化も考えたが「導入から3カ月で本稼働」のスピードを重視

オロ:ZAC Enterprise選定の理由を教えてください。
黒岩様:システム導入の最大の目的は「月次決算を行う上で業務を効率化したい」というものでした。実は、月次決算を行えていないことについては導入の数年前から課題として挙がっていたものの、複数のツールの利用では解決できていませんでした。いっそ内製で業務管理システムを作った方がやりやすいのではという声もでていたのですが、内製のシステムとなると社内エンジニアの時間を使ってしまうことがネックでした。案件作業に割けるリソースが減るだけでなく、本業があるなかで社内プロジェクトの開発を進めるとなると、パッケージ製品の導入に比べて数倍の時間がかかってしまいます。
月次決算の実現と業務管理・原価管理の効率化が実現できるシステムを探していくなかでZAC Enterpriseが候補に挙がりました。他のシステムでは我々の要件を満たすものはなかったのですぐにお話を伺い、当社の規模であれば3ヵ月ほどで導入できることが確認できたため導入を決断しました。月次決算がスムーズに行えるようになること、運用開始までの圧倒的なスピードが決め手でした。
オロ:導入から本稼働までにはどのくらい時間がかかりましたか。
黒岩様:導入決定から3ヶ月で既存のシステムとの並行稼働で運用を開始しました。その翌月から本稼働し、運用は2~3ヶ月で定着しました。稼働からちょうど1年のタイミングでZAC Enterpriseを活用した半期決算を行い、その翌月からは念願だった月次決算を実施できています。さらにその半年後には、本決算もZAC Enterpriseでさせていただきました。

ERPだからこそ実現できる、全社の業務管理の一元化

オロ:ZAC Enterprise導入に際してオロのサポート体制はどのようなものでしたか。
黒岩様:当社は月に数回、オロのSEの方にご来社いただき、当社で洗い出した課題に対して運用提案や設定変更など各種サポートをしていただく導入方法を選びました。通常だと半年程度はSEの方が定期的に訪問し、対面型の打合せを開催していると伺っておりましたが、当社はもともと新しいシステムやサービスを積極的に使ってみることが得意な者が多いので、万全なサポートがなくても当社側で主体的に導入プロジェクトを進められると感じていました。実際に、当社は私達3人と代表の遠山で導入プロジェクトチームを組んだのですが、現場の意見を吸い上げながら部門ごとでの説明会実施や運用ルールの周知を行った結果、無事に本稼働を実現できました。
オロ:導入時に苦労されたことはありませんでしたか。
黒岩様:以前までに使っていたシステムに比べて、ZAC Enterpriseは全社の業務管理の基盤となるシステムですので、扱うデータや業務のカバー領域が圧倒的に広いです。ひとつのツールで案件別の売上や工数を管理できるシステムは他にありません。カバー領域が広い分だけマスタの登録や、正確に案件別の原価計算をするための設定では苦労しましたが、課題解決のためには必要不可欠でした。あわせて、ERPの導入で会社の業務管理を一元化していくためのルール変更もありましたが、現場社員は2~3か月で慣れたようです。

念願の月次決算が実現。テレワーク中も顔の見えない社員のマネジメントが可能に

オロ:ZAC Enterpriseの導入効果を教えてください。
黒岩様:会社全体で考えると、月次決算の実現は非常に大きな成果だといえます。ZAC Enterpriseは締め処理機能があり、案件の担当者は毎月の締日までに情報登録を完了する必要がありますから、現場社員のデータ入力への意識が高まりました。結果として案件別の工数がかなり厳密に、かつ素早く集計可能になりました。ZAC Enterpriseでの月次の締め処理によって集計された経営数字は試算表にも活用しています。
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唐澤様:開発でいうと、メンバーの稼働状況がZAC Enterpriseで把握できるようになったのが嬉しいです。以前だと各メンバーが直近でどういう稼働状況なのかをマネージャーが把握しにくかったのですが、現在と先々の稼働率が見える化されて数字に基づくコミュニケーションが可能になりました。あわせて、難易度の高い案件が来たときなどもアサイン調整がスピーディーに行えています。
また昨今、新型コロナウイルス感染拡大の影響で当社もテレワークに移行しましたが、ZAC Enterpriseの勤怠管理機能のおかげで、目の前で顔を見れないメンバーが何の案件でどう動いているかが可視化されています。テレワーク時は勤怠・工数の入力を日次で行うようルールを変えたこともあり、メンバーが離れた場所で働いていても稼働状況のマネジメントができています。
梶山様:営業としては、売上だけでなく粗利まで把握した上で、翌月や半年先、1年先の営業計画を立てられるようになりました。以前までは営業活動におけるアクションや意思決定は担当個人のセンスで行っていた部分もあったのですが、ZAC Enterprise導入後は過去の受注データを見て案件別の工数や予算を確認するなど、定量的なデータに基づく合理的な営業活動を行えるようになりました。

引合案件の「粗利」の見える化が会社の利益率向上を後押し

オロ:業務管理の一元化によるメリットはありましたか。
唐澤様:見積の段階から、営業と開発で同じデータを見ながら意思疎通できることに大きな導入メリットを実感しています。前までは営業・開発それぞれの感覚に頼って見積の根拠を議論していたところもありましたが、ZAC Enterprise導入後はシステムに登録されているデータが真実となったので、ZAC Enterprise上の数字をベースに部門間の相談ができるようになり、今までより一段高いレベルでのコミュニケーションが実現したと思います。
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梶山様:営業としては、部門全体の引合件数を確認できるようになりました。営業担当個人もZAC Enterpriseで案件が受注するか失注するまで進捗をしっかり追えています。失注管理はこれからの課題で、失注の原因を分析して受注率の向上に活かすまではまだ至っていませんが、失注案件がどれだけあるかが把握できるだけでも今までとは大きく違います。受注した案件についても、案件の利益率が見えるようになったことで、振り返りの際に営業の提案が適切だったのか開発のアサイン計画がよかったのか、という観点で分析できています。数字に基づいて適切な提案ができるようになったのは大きいと思います。
黒岩様:これまで利益率が高い案件・低い案件を区別なく受注している部分もありましたが、案件の粗利が見える化されたおかげか、より利益率の高い案件の受注が多くなっています。これはZAC Enterprise導入によって当社の経営管理がデータドリブンに変わったことの成果だと思います。

一人ひとりの稼働状況が見える化され、メンバーの特性にあわせたマネジメントが実現

オロ:ZAC Enterprise導入後、マネジメント業務はどのように変化しましたか。
唐澤様:これまでは工数管理が厳密に行われていなかったので、メンバーの状況把握が緩かった部分がありました。今では案件の作業内容別に稼働時間がきちんと入力され、メンバーの稼働状況が分かることで、「一人ひとりの特性にあわせたマネジメント」に頭を使えるようになりました。実際に、メンバー各個人とのコミュニケーションの頻度も上がったように思えます。
現場のメンバーとしても、自分が担当している利益が可視化されたことで、各々のモチベーションや責任感の向上につながっています。現場のエンジニアも本当は、自分がどれだけ売上・利益をあげているかは誰もが知りたいことなのだと思います。
梶山様:経営陣への報告も、部署独自の資料ではなく全社共通の資料を見ながら説明できるため、社員の経営状況の理解が深まりますし、手作業で資料を作ることなくZAC Enterpriseからデータを出力すれば済むので間接作業の工数削減に繋がりました。当社は顧客提案でも取り扱っているBIツールを活用してZAC Enterpriseのデータを可視化していますが、BIツールを通じて確認できる数字の信頼性がZAC Enterpriseで担保されていますし、何より各個人が入力した数字が最終的に可視化される数字に直結するので、経営数字が自分ゴト化されやすくなっていると思います。

ERPで業務が標準化され、さらなる事業拡大に対応できる業務管理体制を構築

オロ:ZAC Enterpriseで気に入っている機能を教えてください。
梶山様:営業視点では「入力統制」が気に入っています。入力統制は裏を返せば「誰が作業しても同じアウトプットができる」という業務標準化につながっています。今後社員が増えていく中でも1つのシステムを長く使っていくためには、個人の能力に依存しすぎないよう、標準化によって業務の簡素化やクオリティの均一化を図ることは重要ですし、我々がシステムにあわせて変化することも大事になってくると思います。
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黒岩様:ZAC Enterpriseのアウトプット機能で出力できる原価管理表・原価管理明細表によって、顧問の会計士との連携がスムーズになっています。月次決算が実現したことと、案件別の原価計算が自動化されたことによる効果です。また、月中での営業数字の速報値チェックや失注管理など、今まで把握しにくかった部分が管理可能になりましたし、案件を過去に遡って振り返る機会も格段に増えました。あとは、これまではデータ未入力など現場社員の業務のヌケモレを人力でチェックしていましたが、今はZAC Enterpriseが自動でチェックしてくれるのでとても助かります。
唐澤様:もともと自由な社風なので、当社はメンバーの裁量にまかせているところが大きいのですが、それでも締めるべきところは必ずありますよね。ZAC Enterprise導入によってキチンとすべきところは着実にこなせるようになっています。
梶山様:今後、事業を拡大していく上では人数も増えていきますし、ZAC Enterpriseによってある程度業務をマニュアル化できたことは大きな効果だと思います。

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順調に事業拠点が増えていく中でも、全拠点で共通のKPIを見ながら経営管理を行いたい

オロ:今後の事業ビジョンについてお聞かせください。
唐澤様:数年前から取り組んでいる「AI技術の活用」をより進めていきたいですね。最新技術を使ったデータ活用、例えば今後の業績推測やシミュレーションをAIを使って実現するなど、今後も最先端の技術を駆使してクライアント企業をデータドリブン経営に変革するための支援を加速させていきたいです。
黒岩様:現在、INSIGHT LABには大阪・沖縄・札幌、さらに海外ではイスラエルに拠点があります。事業規模が拡大すれば社員数は今よりもかなり増えることになります。ゆくゆくは全拠点を共通のKPIで管理し、同じ目線で会話できる経営管理の基盤をZAC Enterpriseで作っていきたいです。
梶山様:ZAC Enterpriseで管理可能になった経営データの活用やビジュアライゼーションに取り組みたいユーザー様がいらっしゃいましたら、ぜひ当社にお声かけください(笑)。
オロ:ありがとうございました。

ZACの機能や価格を詳しく知るなら

ZACはIT、クリエイティブ、コンサル業をはじめとした知的サービス業を中心に1,000社を超える企業様に導入いただいています。
製品パンフレットで導入メリット、詳しい機能をご覧ください。

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INSIGHT LAB株式会社 会社概要

事業概要:
INSIGHT LAB株式会社はデータを扱うスペシャリスト集団として最先端の技術と顧客の心を深く理解し、データドリブン経営の実現をはじめとしてクライアント企業へ「新しい価値観」を提供しています。
所在地:
〒163-0523 東京都新宿区西新宿1丁目26番2号 新宿野村ビル23階
URL:
https://www.insight-lab.co.jp/
設立:
2005年12月
社員数:
60名
インタビュー協力:
経営企画室 黒岩 淑香 様
データサイエンス開発本部 唐澤 翔 様
セールス・マーケティング本部 梶山 祐樹 様
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