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ERPパッケージ導入でPR業の課題を解決。参考にしたい成功事例3選

ERPパッケージ導入でPR業の課題を解決。参考にしたい成功事例3選
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2022/4/08公開

コロナ禍の不況にあおりを受けて縮小傾向にあるPR業界。いかに案件の利益率を上げ安定した経営をするか、頭を悩ませている経営者も多いのではないでしょうか?そのようなお悩みの解決策として「ERPパッケージ」を導入することもひとつの手です。本記事では実際にPR業でERPパッケージを活用し、業界特有の課題を解決した事例をご紹介します。

目次

    PR業にERPパッケージがおすすめな理由

    案件単位で業務を行い、その原価の大半を変動の多い労務費や外注費が占めるという特徴を持つPR業。常に複数案件を同時に動かしているため、案件ごとの損益管理を行うことが安定した経営には欠かせません。また、広告出稿という形を取らないため、広告代理店と比較すると売上が小規模になる傾向があります。そのため、なおさら案件一つひとつの適正な損益を把握することが重要です。

    ERPは予実管理、工数管理、売上から請求までの販売管理といった社内のさまざまな情報を一元管理するシステムです。その都度、同じ情報を入力する手間がないため業務の効率化につながり、リアルタイムな情報を見ることができるので経営戦略を立てる際にも活用できます

    労務費を含めた原価計算といった「プロジェクト管理機能を持つERP」ならば、PR業の業務内容にフィットし、「案件管理ができていない」「正確な労務費が把握できていない」といった課題を解決することも可能です。さらに、運用コストがかかるイメージがあるERPですが、パッケージ型を選ぶことでオンプレミス型に比べて短期間・低コストで導入することができ、社員が本業に専念する環境をキープできるのも魅力です。 ERPについて詳しくは下記の関連記事をご覧ください。

    ERPパッケージとは?導入のメリットやスクラッチ開発との違いを解説

    ERPとは何かイマイチわからない人向け【ERP超入門ガイド

    ERPパッケージ導入により、課題を解決したPR会社の事例3選

    ここからは本ブログを運営している株式会社オロが提供するERP「ZAC」を導入し、自社の持つ課題を解決したPR業の成功事例をご紹介します。

    事例①株式会社オレンジ社様

    社員数23名規模でZACを導入し、以来15年に渡り同システムを使い続けている株式会社オレンジ社様。企業広報を中心とし、世界36言語の翻訳・ローカライズに対応した外国語に強い制作会社です。

    ZACを導入する前は、採算や作業工程などの情報も書き込めるオリジナルの手書き伝票を作成し、使用していた同社。社員一人ひとりに損益意識や経営意識を身に着けてほしいとの思いで手書き伝票を使い続けていましたが、手間がかかりすぎてしまうためシステム化を決意したといいます。

    代表取締役社長の谷様は、ZACに入力したデータから、部門別・個人別・案件別の損益情報を抽出し、それぞれのKPIを朝晩チェックしているとのこと。 「もしKPIが未達の場合は、当該部門長と対策を立てることができます。さらに売上・利益予測を3~6か月スパンで見られるようになったのも大きいです。同時に制作の負荷状況が確認できるため、受注した案件量に政策が追い付かず対策が後手後手になってしまうといった状況や、派遣スタッフの手配がぎりぎりになり割高な金額を派遣会社に支払う、といった事態も防ぐことができています。」(代表取締役社長 谷様)

    「PR業では、すべての案件で利益をしっかり出そうとすると受注できる仕事が減ってしまう」と語る谷様。そこでZACによって案件別の適正な利益を把握することにより、自社で回して利益をしっかり残す案件、利益は取れなくてもパートナー先と組んで着実に進行する案件、といった案件の取捨選択にERPを活用しています。

    さらに、同社では得られたデータを社員のマネジメントにも活用。数字の使い方や意義を適切に使いながら社員にフィードバックすることで、現場に数値管理や管理会計を「自分がちゃんと評価されるための仕組み」と捉えてもらい、目標管理やモチベーションアップにつなげています。

    ZAC導入により得られたメリットとして、5年で売上原価率を11.2%に引き下げられ、目に見えるコスト削減を実現。リソースやコスト管理のレベルが上がり、少しずつ経営が安定したことで、時間外労働が減ったり、賞与を含めた労働分配率を高められたりと、総合的に会社がよくなってきているといいます。原価を抑えた分、その原資をもとに新しい仕組みを試したり、人材の採用を早めにできたりと経営の打つ手が広がるといった効果が得られています。

    広報・PR業オレンジ社様.png

    事例②株式会社ベクトル様

    社員数277名規模でZACを導入した株式会社ベクトル様。戦略PRのパイオニアとして、当時のマザーズ上場を経て東証一部上場と、急速な成長を続けています。

    ZACは事業規模に合わせてシステムの利用範囲を柔軟にコントロールできる点が、導入の決め手だったといいます。以前は請求書ひとつ取っても営業担当が自由に発行可能な状態で、内部統制面に不安がありました。ZAC導入後はシステム内でワークフローのプロセスが完結し、内部統制の強化も達成しました

    「IPOを考えたとき、内部統制の強化は必要条件でしたし、組織が大きくなった際に業務フローや権限の見直しが都度できる点も評価のポイントでした。また、クラウドシステムも外せない要素で、外部アクセスが簡単なのはもちろん、会社の規模拡大による組織・事業形態・活動拠点の変更に対応できるのが大きなメリットです。」(取締役 羽入様)

    また、月次ベースで計画から実績まで俯瞰的にわかるようにワンシートによる利益管理を行うなど「シンプル」な経営を追及しており、業務フローのシンプル化を目指していた同社。しかし、経営企画から請求書発行や経費など、細かい部分がリンクしておらず、プロジェクト情報の管理に時間を費やしていたという課題がありました。ZAC導入により情報を一元化することで業務の効率化に成功し、シンプルな経営に役立てることができたといいます。

    さらに、当初はプロジェクト損益情報と会計システムが連動しておらず、全社的計数管理を正確に把握できていないという課題もありました。出力情報を会計ソフトに手入力し、同じ情報を二度入力する流れを取っていたため、システム間のデータの整合性が懸念事項でした。ZACを導入したことで、営業が一度入力した情報を先々まで可能な限り生かし、不要な転記や二重入力などの入力プロセスの削減を実現しました。ZACはグループ間取引もでき、最終的な情報管理をグループ全体で統合できるシステム構成なのも、同社にフィットしたとのことです。

    広報・PR業株式会社ベクトル事例

    事例③株式会社サニーサイドアップ様

    社員数131名規模でZACを導入した株式会社サニーサイドアップ様。「創造型PR商社」を掲げ、PR事業を中心に、スポーツ事業、新事業・新商品開発事業など多岐にわたる事業を展開しています。もともとグループ会社がZACを利用しており、統合するタイミングでZACを導入しました。

    導入前は、数字管理用や案件管理用、労務費を計算するフォーマットなど、社内に複数のフォーマットが点在し、各セクションごとに管理していたとのこと。全セクション・全員がバラバラの管理をしており、マネージャーが手作業で集約・資料作成を行っていたため、月1ペースでしか社内の情報共有がされず、全体の数字をリアルタイムに見ることが困難という課題がありました。

    「ZAC導入に伴い、情報を一元管理することができ、見たい数字を見たいときに見ることが可能になりました。さらに、データが集まり精度が高まっていくにつれ、クライアントごと、月ごと、担当ごと、セクションごと、プロジェクトごとなど、多岐にわたる軸で数字を見ていくことができます。例えば、ひとつのプロジェクトの中でもPRもあれば取材もあるため、個別のプロジェクトごとはもちろん、その事業を全体で見て赤字か黒字かを判断できるのは大きなメリットです。」(取締役COO 久貝様)

    また、同社が成長していく中でよりしっかりとした管理体制が必要とされており、バックオフィスの管理はグループで統一していきたいという背景もありました。上場企業として必要とされるIT統制や監査などの基準を満たしていることも、ZAC導入の決め手だったといいます。

    「今後は、どの担当がどの経路から仕事を受注しているかといった引合管理の精度を高めながら、プロジェクトの種類や、契約形態を細分化して見ていきたい」と語る久貝様。カテゴリ別の仕事の利益率が正確に分析できることで、より精度の高い利益予測・経営判断の実現に繋がっていきます

    広報・PR業サニーサイドアップ様事例

    事例から学ぶ、PR業に最適なERPの選び方

    プロジェクトや契約の形態が多様で、それらを常に同時進行しているPR業には、案件ごとの損益をリアルタイムに把握できる「プロジェクト管理機能」を持つERPがおすすめです。プロジェクトにかかっている労務費や外注費などの原価を把握し、本当に利益が出ているのかどうかを可視化することで、プロジェクトごとの損益はもちろん、会社としての大枠で損益を判断することが可能になります。

    さらに、多彩なセグメントでのデータ出力機能があれば、そのデータを経営戦略や判断に活かすことができます。

    会社の規模に合わせて比較的低コストで導入できる、クラウド型・パッケージ型を選ぶこともポイントです。ZACは必要な機能(パラメータ)を取捨選択して組み合わせることで、カスタマイズを極力抑えながら、業務に最適化されたシステムを構築できる設計となっています。ご紹介した事例のように、会社の規模拡大に合わせて新たな機能を追加できる点や、定期的なバージョンアップを実施している点もメリットです。

    パラメータ設計

    ZACの機能パラメータについて、詳しくはこちらをご覧ください → 低コスト・短納期・高機能な独自設計クラウドERP ZAC

    また、上場を考えている場合は、ZACのように内部統制面が担保されているシステムであるかの確認も欠かせません。電子承認機能によるワークフローの構築や、ログの自動保存による証跡管理といった機能を搭載していれば、業務効率化と同時に内部統制を強化することが可能になります。

    まとめ

    案件にかかる原価の割合の多くを労務費が占めるビジネスであるPR業において、業務内容に合ったシステムを導入することが、安定した経営状態を維持し、さらに企業を成長させていくために重要です。

    今回紹介した3つの事例から、ERPを導入することで適正な損益把握や業務効率化、長期的な経営戦略の立案、さらにはIPOに向けた内部統制強化も実現可能だということがわかりました。

    「労務費や外注費を含む、プロジェクトごとの損益を把握したい」「長期スパンで先々の利益を予測したい」といったPR業ならではの課題を解決するには、プロジェクト管理機能を持つ、クラウドERP「ZAC」がおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。

    クリエイティブ業の導入事例集

    実際にクラウドERP ZACを活用いただいているお客様の声を集めた導入事例集をダウンロードいただけます。クリエイティブ業ならではの課題解決事例をご覧ください。

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    東 香菜子

    この記事の筆者

    株式会社oRo code MOC クラウドソリューション事業部マーケティングチーム

    東 香菜子

    専門誌の編集、広告制作を経て、株式会社オロの子会社・株式会社oRo code MOCに入社。
    オロの製品・クラウドERP「ZAC」のマーケティングチームとして、ZACBLOGのライティング業務を主に担当している。