導入事例

クリエイティブ・コンテンツ制作業 従業員数30名以上

株式会社Alice様の導入事例

急成長企業に学ぶ 「制作物のクオリティ」「経営体質の強化」どちらも叶える経営管理

“創業時から高いクオリティを追求しつづけてきたこと、いつでもクオリティを追求できるように財務体質の強化にも取り組んでいたこと、あわせてKPIを活用した経営管理体制を整えていたことが、コロナ禍の影響を最小限に留められた大きな要因だと思います。”

取締役 赤木 俊亮 様
株式会社Alice
  • コロナ禍中でも妥協せずクオリティを追求できた秘訣は「盤石な財務体質」

    貴社の事業内容を教えてください。

    株式会社シンカ様 赤木様:当社は「クオリティの高さ」を武器にしているクリエイティブ・コンテンツの制作会社です。クリエイティブ事業ではグラフィックデザインや映像制作、イベントの企画・運営などを行っています。またコンテンツ事業ではVtuberのプロデュースや自社コンテンツの創出など、単なる制作のみでなく最上流工程の企画も積極的に行っています。特徴としては、女性アイドルグループのミュージックビデオをはじめ、同じお客様からリピートでご依頼いただくことが多いですね。おかげさまでReforma PSA(以下、Reforma)導入から2年経ちましたが、導入当時から従業員数は約3倍、案件数は約5倍に増えております。

    コロナ禍の影響はありましたか。

    赤木様:ありましたが、あくまでも限定的な影響に留まっています。今期の売上利益の実績も計画に対しほぼ100%の進捗です。 理由は2点あり、1点目が「創業当初から制作物のクオリティに徹底的にこだわっていたこと」です。ここは経営上、数値以上に重視しているところです。業界経験の豊富なディレクターやプロデューサーを中心に、決して妥協しないメンバーにマネジメントを行ってもらうことで制作物の高いクオリティを生み出しています。その結果がコロナ禍においても以前と変わらず、当社のクオリティを認めてくださったお客様から引き続き案件を頂けている理由だと思います。

    2点目は「キャッシュフローなどの経営指標(KPI)を定期的にモニタリングしていたこと」です。当社の方針として、クオリティの高さを追求しながらも経営がしっかりと成り立つよう、キャッシュの厚みを重視した経営管理を行っていました。

    今回のコロナ禍においては、日頃のKPI管理のおかげで役員全員が「仮に全ての案件がストップしても○○年は大丈夫」といった危険水準の認識共有ができていました。そのため「利益が出ない案件でも、とにかく売上を立てるために受注しよう」「クオリティを下げてでも利益を出そう」といったマインドに陥らなかったのです。まとめると、創業時から高いクオリティを追求しつづけてきたこと、いつでもクオリティを追求できるように財務体質の強化にも取り組んでいたこと、あわせてKPIを活用した経営管理体制を整えていたことが、コロナ禍の影響を最小限に留められた大きな要因だと思います。

    そうした経営管理を実践できている理由は何ですか。

    赤木様:役員全員が経営者としての感覚を持ち、高い利益意識を持っていることは大きいと思います。
    代表は創業以前に1年半ほど大企業に勤めておりましたし、社長経験者、事業部長クラスの役職経験者、海外企業で経営に携わった経験者と、役員全員に経営ノウハウが備わっていたことが利益に対する意識に繋がっています。

  • 売上・原価の構成比を見える化し、経営改善を着実に実行

    経営管理で使われているKPIを教えてください。

    赤木様:月次で貸借対照表・損益計算書を確認し、先月までと大きな変動がないかを確認しています。
    納品が重なる月には売上の上振れが起きるので、数値そのものよりも特に構成比に着目し、製造原価率・粗利率・営業利益率が適正値になっているかを必ずチェックしています。
    こうした経営管理のために当社は月次決算を行っており、財務会計システムで試算表をベースに全社の数値を確認したのち、Reformaで事業別・案件別にブレイクダウンしたKPIを確認しています。

    仮に製造原価率が膨らんでいる場合、どのようなアクションをとりますか?

    赤木様:現在も取り組んでおりますが、製造原価の高い割合を占める外注部分の内製化に取り組んでいます。もちろん闇雲に人員を増やすと、製造原価率が改善されても最終的な営業利益が悪化してしまいますので、採用人数は期初に作成する人員計画をもとに調整し、利益体質の強化を図っています。

    経営管理においてReformaはどのように活用されていますか。

    赤木様:中期経営計画の作成に活用しています。
    以前Reformaのアウトプット機能で事業別の売上構成比率を見た際に、その構成に偏りがあると気付きました。特定の事業に多くの売上を依存することは経営上のリスクになり得ます。アクシデントが起こる前に売上構成比率の改善を中期経営計画に含めて、課題解決に向けて計画的に取り組めているのはReformaのおかげだと感じています。

  • 通期の利益予測に基づいて、精度の高い人員採用計画を立てられるように!

    赤木様:またReformaを導入してから、定量的な数値に基づいた人員採用計画を立てられています。導入以前はやや楽観的な予測や経験則に頼っていたため計画の精度はあまり高くありませんでした。
    Reformaがあれば通期の売上・利益予測をはじめ、案件別の売上・利益、案件別や事業別の原価構造といった経営データがタイムリーに確認できるので、「通期利益の着地見込み」を見ながら採用可能な人数を検討できるようになりました。Reformaという管理会計の仕組みがあるからこそ、今期コロナ禍の影響があっても人員採用計画や売上・利益が目標対比でほぼ100%の達成率となっています。

  • 社員数が3倍になっても、月次決算まで含めた業務処理を回せている

    Reforma導入以前はどのような体制で管理会計を行っていましたか。

    株式会社Alice 赤木様赤木様:以前はExcelで案件管理をしていました。従業員は10名ほどでしたが、案件が増えるにつれて、入力ミスや入力漏れといった問題が出てきました。

    一方、当社の経営方針として「事業も組織も大きくしていこう」と決めていましたので、従業員が30名・50名と増えてから慌ててシステムを探すのではなく、10名程度の小規模な段階からシステムを導入し、組織の成長に耐えられる管理体制を早期に構築したいと考えていました。こうした背景から、Excel管理の限界が見えたタイミングですぐに案件管理システムの導入検討をはじめました。

    Reformaの導入効果を教えてください。

    赤木様:経営数値の可視化はもちろん、業務効率化にも大きな効果を感じています。
    Reforma導入時から現在までで社員数は3倍、案件数も順調に増えておりますが、管理部は1名の増員のみで案件管理をミスなくムリなく、かつ余裕をもって行えています。従来のExcel管理では現場社員のデータ入力が追いついかず、ミスも発生していたことを考えると、請求・支払管理を中心とする業務管理のシステム化は業務効率を大きく改善しています。ある意味「できて当たり前」のことを当たり前のこととしてストレスなく処理できるようになりました。

    今でこそ月次決算を行えていますが、Reformaがなければ絶対に実現できていないです。月次でP/L、B/Sを確認できることは経営判断において非常に大きな導入効果だと感じています。

    一方で、手間が増えたことはありますか。

    赤木様:たとえば「取引先登録」の手間は増えていますが、かえってそのタイミングで与信管理や取引先の適正確認ができるようになったので、必要な管理がきちんと出来るようになっています。

    Reformaの運用はどのように社内へ展開しましたか?

    赤木様:オロから頂いたマニュアルをもとに、自社独自のマニュアルを作成してメンバーに活用方法を周知しました。
    頂いたマニュアルも分かりやすかったのですが、自社が利用する範囲のみに絞った独自のマニュアルを実際に利用するメンバ―と一緒に作成することで、ルールだけが先走りしないように、現場社員が納得感をもって利用してくれるように取り組んでいました。自社のマニュアルを作りながらメンバーもReformaの機能を理解していけた、という側面もあります。

    また入力ルールは段階的に厳格化していきました。例えば工数入力について、導入当初は「月末にまとめて入力しても良いので、まずは抜け漏れなく入力する」というルールで運用を行いながら、徐々に入力ペースを細かく区切っていくことで、現在では日次での工数入力が実現できています。

    Reformaは工数管理(原価管理)とあわせて労務管理もできるので、長時間労働が発生していないかをしっかり管理したい、という背景も社員に伝えることでタイムリーな工数入力の定着化を図っています。

  • Reformaは成長企業の経営管理・業務管理にマッチしている

    最後に、Reformaの活用について総括をお願いいたします。

    株式会社Alice 赤木様赤木様:Reformaは経営管理・業務管理に必要な機能を十分に備えており、当社のようなクリエイティブ業にとってはストレスなく利用できるシステムだと思います。加えて、機能の使い方次第で個社独自の業務フローや運用にも柔軟に対応できる設計になっています。導入当時は業務フローが固まりきっていなかった当社としては、Reformaを活用しながらベストな業務フローを模索できたので、まさに成長中の企業にマッチしたシステムだと感じます。

    また、運用・機能に関する疑問や不明点があれば営業担当の方にサポートを頼めることも助かっています。便利な機能や自社にあう運用の提案など、オロの的確で素早いサポートがなければ現在の導入効果は得られていなかったと思います。


    ありがとうございました。

  • 【会社概要】株式会社Alice様

    事業概要:メジャーアイドルグループのMVや大手クライアントのテレビCMをはじめとする映像制作、グラフィック制作や、イベントの企画・運営、Vtuberのプロデュースや自社コンテンツの創出など、クオリティの高さを武器にクリエイティブ・コンテンツを制作しています。


    所在地:東京都千代田区九段北一丁目14番16号 PILE KUDAN 3F

    URLhttps://aliceinc.co.jp/

    設立:2015年9月

    インタビュー協力:取締役 赤木 俊亮 様


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