導入事例
SP・広告制作業 従業員数30名以上
クレアテック様の導入事例
広告業特有のどんぶり勘定から、正確な損益管理へ
"これまでは見えづらかった案件毎の労務費などの原価がきちんとみえるようになり、正確な損益管理が可能になりました。"
取締役 康永哲守 様
-
スクラッチ開発した案件管理システムが形骸化していた
まずは貴社業務についてお教えください。
康永様:弊社はグラフィック、パンフレット、TVCM、WEBサイト制作など、各種メディアにおけるクリエイティブの制作を行う広告制作会社です。単にクライアントの依頼に応えるだけでなく、課題の背景、目的、ターゲットなど、本質を抽出することで、本当に「製品の良さ」が伝わるクリエイティブをご提供することを信条としています。そのために、クライアントとの長期的な信頼関係を構築し、共に考えるパートナーとなることを目指しています。
Reforma導入前はどのような課題をお持ちだったのですか。
康永様:弊社ではもともと自社でスクラッチ開発した「案件管理システム」が存在しており、そのシステム内で、売上明細やスタッフの稼働、外注費を管理できるようになっていました。一番の問題は、せっかくのシステムがほとんど使いこなせていないことにありました。システムを作ったところで、実際は入力が面倒なので、外注費や労務費なども正確な数字が入っていなくて、精緻な利益がいくらなのか分からない状態でした。
また、数字の管理は出来るのですが、見積書や請求書の発行ができず業務との紐づきが希薄だとか、アウトプット機能が貧弱だとか、いくつかの機能的な問題点もありました。結局、なんとなく利益が出ている、という判断の域を出ておらず、案件数で損益が決まってしまうような、ずさんな管理をしていたところに問題意識があったのです。
価格の安さとワークフローが定まっていることがReforma導入の決め手その解決として改めてシステムを選定し直そう、というのがあったと思いますが、システム選定はどのように進められましたか。
康永様:当初は別のシステムの導入を検討していたのですが、いまひとつ社内での共感が得られず、そちらのプロジェクトが頓挫してしまいました。その後、クリエイティブ系の会社でReformaがよく使われている、という噂を耳にして、まずは調査してみよう、というのがきっかけでした。
Reformaをご覧になった時の印象はいかがでしたか。
康永様:以前から利用しているシステムとインターフェースや機能が似ているな、というのと、すごくシステムの型がしっかりしているな、という印象がありました。後者が私にとっては重要だったポイントで、型が決まっているからそこを覚えてくれればみんな入力してくれそうだ、ということを考えていました。導入までの期間がそこまでかからず、運用フェーズまでいけるかな、ということですね。 あとは価格面ですね。初期費用がゼロですし、もし何かあったらライセンスを減らせばいいや(笑)、という。気軽に始められるというところもありました。
試行錯誤を繰り返し、組織にフィットする運用を模索Reformaの導入はどのように進められましたか。
康永様:プロジェクトチームを作りReforma導入を推進しました。とはいえ、始めたばかりのころは、操作や仕組を理解するのに苦労しました。当初は既存のやり方とReformaを並行稼働していましたが、どちらかに絞らなければと、一気にReformaに移行しました。そこから、とにかく使ってみようということで、プロジェクトメンバーでいろいろと試行錯誤しながら操作方法やシステムの動作を理解していきました。
また、Reformaの中で見積書や請求書を発行するように整備して、Reformaを起点に業務が回るようにしました。それを今度は別のメンバーに下していって、という感じで、本格的な稼働へとプロジェクトを進めていきました。
Reformaは損益管理だけでなく、情報共有など多目的で活用できるそれでは本格的に稼働されて、今はどのようにお使いいただいていますか。
康永様:いくつかポイントがあるのですが、まず1つは日報(工数管理)機能です。ここにコメントが入れられるようになっていて、日報が確定されるとメールで通知されますので、コミュニケーションツールの一つとして使うことが出来ます。以前は割とチーム内でコミュニケーションが閉じていることもあったのですが、この機能を利用し始めてから、別のチームから「こんなのもあるよ」とか「こんなの面白いよ」というような情報共有が交わされるようになりました。
2つ目は、見積から請求まで、業務がReformaに一元管理されるようになりましたので、シームレスにオペレーションが回るようになりました。これまでは、案件管理は専用システムで、帳票はエクセルで、というように業務が分散していたので、この問題は一気に解決されて営業担当者は楽になったと思います。
もう1つは、損益管理が正確にできるようになったことです。我々の案件は仕掛の期間が長くて、平均3か月、長いと1年くらいかかっています。そうすると、利益を確保するためには、その期間内に発生する外注費やその他様々な原価を把握しておかなければなりません。Reformaであれば、見込段階から案件毎の売上や原価の情報を把握することができますので、将来的な数字のヨミをある程度の精度で管理することができます。ですから、以前よりも事実ベースで、合理的に損益管理が出来るようになっています。
アウトプット機能はどのようにお使いいただいていますか。
康永様: スタッフの案件ごとの作業日報をデイリーで出力したり、チームごとのマンスリーの売上・利益集計表を出したりして、活用しています。
また、弊社では毎週、経営会議を行っているのですが、そこでReformaをベースに報告用の資料を作成して提出しています。毎回、報告資料を基に案件毎の進捗であるとか、損益の情報を共有しているんですね。以前の案件管理システムではアウトプット機能が弱く、全社的な数字のサマリーを出すことが不得手でしたので、Reformaを入れて全体としての損益が見えるようになったのはとても助かっています。
Reformaの活用で、クリエイターにも数字への当事者意識を醸成Reformaを導入されて、最も効果を感じられているのはどの部分ですか。
康永様:やはり大きな部分でいうと、全社的な損益情報がきちんと見えるようになったことでしょうか。例えば、以前ですと実は案件と工数の紐づきも厳密になっていなくて、とりあえず数字情報はあるけど、正確性を欠いていた、というのが課題でした。
Reforma導入により、原価として労務費をきちんと計上できるようになりましたので、案件別、ひいては全社的な損益情報の正確性は大きく改善されたと考えています。
さらに感じている効果としては、メンバーそれぞれの損益意識の向上があります。これまでは案件管理を営業側でほとんど行っていたのですが、Reforma導入をきっかけに、クリエイティブ側のメンバーにも案件管理をしてもらうようにしました。この背景には、クリエイターたちにも損益管理の意識を持ってほしい、という意図があったのですが、少しずつその効果が表れてきていると感じています。例えばこれまで見えていなかったチームごとの損益情報が見えるようになったことで、競争意識が芽生えてきたり、利益に対する当事者意識が醸成されていると思います。
ですから、今後もReformaをベースに案件の責任をクリエイター側にも委譲していくことで、より質の高い成果を追求できるようになるのでは、と期待しています。
今後のReforma活用プランはございますか。
康永様:いくつかありますが、まず、1つはいろいろな軸で経営分析を行うこと。まだ本格的に稼働してから1年も経っていないので、将来的な話にはなるのですが、クライアント別、案件担当者別などで集計をして、営業戦略の策定や担当の評価などに活用していきたいと考えています。
もう1つが、先ほども申し上げたように、Reformaを起点に組織を変えていって、より利益を追求していく、利益を生み出せる組織にしていきたいな、と思っています。クリエイティブ業ではよくあることですが、商慣行的にも、クリエイターの性質的にも、利益管理がおざなりになりがちです。業界的にどんぶり勘定が当たり前ですし、クリエイターも創りたいものを追求していく、という姿勢が強い傾向があります。それはそれでいいのですが、一方でビジネスとして継続していくには、やはりきちんと収益を生み出していくことが必要ですし、それが結果的にクリエイティブの質を高めることにもつながっていくと考えています。
Reformaはそういった理想像を実現していく上で、とても役に立つツールですし、クリエイティブ系の会社できちんと利益を確保していく上では、おすすめできるソリューションだと思います。
本日はどうもありがとうございました。
【会社概要】クレアテック株式会社様事業概要:クレアテックはグラフィック、パンフレット、TVCM、WEBサイト制作などを手掛けるクリエイティブエージェンシーです。クライアントの製品の魅力を伝える優れたアイディアとクリエイティブの提供を強みとしており、単なる広告制作会社ではなく、クライアントとともに考え、信頼できるパートナーとなることを目指しています。
所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座7-16-15 清月堂本店ビル3F
設立:平成14(2002)年4月
社員数:32名(2016年6月現在)
インタビュー協力:
取締役 康永哲守 様
お気軽に
ご相談ください