導入事例
SP・広告制作業 従業員数10名以上
クリエイティブアローズ様の導入事例
膨大な作業負荷がかかる月次決算を簡略化
"以前から案件毎の損益管理は行っていましたが、Reformaを導入したことでよりシンプルで正確な管理会計を実践できています。"
代表取締役 乳井俊文 様
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丸1日かかっていた月次決算の手間をなんとか削減したい
まずは貴社の事業内容をお教えください。
乳井様:弊社はオールメディアのクリエイティブエージェンシーです。とりわけ、営業職という概念をできるだけ無くし、プランナーが直接クライアントと接しながら、企画からクリエイティブ制作までワンストップに提供できることが弊社の強みだと考えています。また、イベントプロモーションなどの泥臭いところまでカバーしているところも弊社の特長です。
Reforma PSA(以下、Reforma)を 導入される前はどのような課題をお持ちだったのでしょうか。
乳井様:弊社では創業以来エクセルをベースにした管理を行ってきましたが、スタッフの増加や案件規模の拡大に伴い、だんだんと従来の管理手法に限界が生じ始めました。弊社では、月次決算を行っており、毎月、月末に集計作業を行っています。この集計作業が非常に負荷のかかるものでした。というのも、エクセルベースの管理では見たい数字を見れるようにするのに、煩雑な処理が必要になるからです。
基本的には、1案件1シートで収支管理をしていたのですが、このデータの集計・加工処理に丸一日かかっていました。こうした集計作業のお陰で、財務状況はかなりクリアになっていたのですが、とてもじゃないが今後この作業を続けていくことは不可能だろう、というのが当時の状況でした。 -
Reformaは広告業の業務にフィットしていた
システム選定はどのようにすすめられましたか。
乳井様:いろいろとフリーの基幹システムを探しました。しかし、どのシステムもことごとく我々の業務とマッチしませんでした。やはり広告業には特有の原価管理の方法がありますが、それが製造業をベースにした一般的な基幹システムには合わなかったのです。
そこで、当時オロのZAC Enterprise (以下、ZAC) のことは知っていたので、ZACの提案を受けました。しかし、正直に言って当時の予算からは大きく外れる金額でしたので、ZACの導入は難しかったのです。丁度同じタイミングでReformaのご紹介をいただいたことが検討のきっかけでした。Reformaを選ばれた理由はどこにありましたか。
乳井様:まず、広告業の業務とフィットしているのが一番です。より具体的には、個人単位の管理がやりやすい、ということです。会社にもよると思いますが、弊社の場合、基本的に案件の担当者がクライアントとの窓口になるので、彼らが案件管理を行います。従って、個人単位で業務を回せることが必須の要件になります。
Reformaの場合、一つ案件を立てたら、その中で案件に紐づく作業を一元管理できます。数字的な面でいえば、売上に対して原価情報、例えば仕入原価や経費を紐づけて管理することが出来ます。ですので、あらかじめ引合の案件を登録しておけば、大まかな数字の見込みを管理することができるようになります。 その他、業務的な側面では、請求書や発注書などの帳票類を担当者が管理できる点も弊社の業務にマッチしていました。ワークフローが業務の流れと一致しているんです。これによって、担当者が請求書や発注書の出力をすべて行うことが出来るようになりました。Reforma導入以前はどのように運用されていたのですか。
乳井様:例えば、請求書の発行は私が月末にすべて行っていました。担当毎に案件管理をしているエクセルシートを集約して、その数字を見ながら請求書の発行をしていました。加えて、請求書の発行情報を一覧化して管理もしていたので、月末の作業量は膨大になっていました。Reformaを導入してからは、担当者が請求書を発行できるので、そういった業務の一極集中を回避できるようになりました。
また、以前は発注書を担当毎に管理していたのですが、これと請求書を受け入れたときの金額の誤差を管理するのも、実は相当な手間だったのです。これもReformaを入れてからは、システム上で発注書の金額と請求書の金額を一元管理できるようになったので、もし差分が生じていればすぐにフィードバックすることが出来るようになりました。結果的に、数値予測の精度は大きく向上しました。 -
ボトムアップの取り組みで、Reformaを全社に定着
では実際にReformaを採用するにあたって、どのように全社に展開されたのでしょうか。
乳井様:Reformaを導入するプロジェクトチームを3名で編成し、導入を主導しました。
どのようなメンバーをアサインされましたか。
乳井様:私と、経理、それから実務レベルの人間を1人アサインしました。個人的な見解ですが、Reformaのようなシステムの導入はトップダウンではうまくいかないと思っています。例えば、こういう新しいことをやってみるけど、どう思う?というような形で声を掛けたときに、1人くらいは手を挙げるメンバーがいるかと思います。そのような好奇心旺盛なメンバーを経営者が巻き込めるか。こういったところがポイントかと思います。そうすれば現場で自発的に学習してくれて、社内にも展開しやすくなります。実際に導入がうまく進まなかったときも、彼らが進んでマニュアルを作成したり、社員同士でチュートリアルを開催するなどして、ボトムアップで導入を推進しました。
導入を決めてから本稼働するまで、どのくらいの期間がありましたか。
乳井様:およそ2~3か月程度ですね。従来の方法と並行稼働しながら、差分がないか、Reformaでどこまで管理できるかを見極め、一気にReformaに移行しました。
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多様な分析軸で出力できる、パワフルなアウトプット機能を経営に役立てる
乳井様はどのようにReformaを活用されていますか。
乳井様:先ほど申し上げたように、弊社では月次決算を行っていますので、毎月の締め処理を行ったあと、売上、仕入、経費の一覧と支払予定表、この4種類を出力し、決算処理を行っています。また、別で予算管理シートを作成しています。
予算管理シートとはどのようなものですか。
乳井様:基本的には担当者ごとの売上と利益の予算を管理するシートになっています。月次決算の後、実績値を反映させて、予算の達成率を見ているのです。このシートは評価基準にもなっていて、全体の収益に対する担当ごとのシェアなどを見て、貢献度の指標として活用しています。
実はこのような集計の仕方というのはReforma導入以前からも行っていたのですが、正直にいって、厳密に遂行できていたかというと、なんとも言えません(笑)。Reformaを導入してからは、個人単位で明確に利益が見えるようになりましたので、きちんと個人単位に売上・利益目標を落とし込んで、利益ベースで評価することができるようになりました。
その他には、販管費の一覧シートを作成したり、年間の予算表を作成してクライアント毎の経常利益まで管理しています。これらのシートはもちろん、そのままReformaから出てくるものではないので、エクセルなどReformaの外で管理しているものもあるのですが、その元データはReformaから出力してきますので、集計作業は大幅に削減できています。アウトプット機能はどのように活用されていますか。
乳井様:先ほど申し上げた使い方以外には、管理会計的な使い方をすることが多いです。Reformaを活用すると、担当別、チーム別、クライアント別、というように様々な軸で集計してアウトプットの出力ができます。そこで、例えば営業利益の低いところがどこなのか、などの分析を行っています。
実を言うと以前からこういった分析は行ってはいたのですが、損益が精緻に集計できていませんでしたので、曖昧な中でなんとなく、チームや担当者に対してフィードバックをしていたことが多かったように思います。Reformaを導入してから、損益に関する情報はより精緻に、明確になりましたし、何よりも集計作業がとても簡単になりました。これは大きなインパクトがありました。
また、社員一人ひとりの損益管理意識も向上したように思います。Reformaでは、自分以外の社員やチームの案件も見ることができるようになっています。そうすると、自然と自分の持っている案件の損益に対する意識・関心が高まり、例えばお互いに案件の進捗や数字に関する情報を交換し合うなど、今まではあり得なかったコミュニケーションが自然発生するようになりました。このような会話は以前の管理体制では望むべくもないことでしたので、予想外の変化に私自身驚いています。 -
Reformaは広告業におすすめできる、リーズナブルなソリューション
それでは最後に、Reforma導入を振り返っていただけますか。
乳井様:弊社では以前から計数管理の体制を敷いたり、月次決算を行うなど、セグメント別の損益やキャッシュフロー管理などはかなり意識して取り組んでいました。しかし、アナログの管理ではなかなか厳密に数字を見ることが出来なかったり、それ以前の集計作業等に膨大な時間が割かれてしまっていました。そんな中、Reformaを導入したことで、この辺りの集計作業はかなりシンプルになり、より正確に管理会計を実践することが出来るようになってきています。
特にReformaは我々のようなクリエイティブエージェンシーの業務にも馴染むように設計されていますので、現場では無理なく運用に乗せながら、経営者として欲しい情報をモニタリングしやすくなります。このような仕組を安価にスタートできることは、十分に評価できるポイントだと思います。お褒めの言葉をありがとうございます!本日はありがとうございました。
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【会社概要】株式会社クリエイティブアローズ様
事業概要:クリエイティブアローズは、新聞、雑誌、ポスターなど紙媒体から、映像、WEBなどオールメディアでの企画・制作・コンサルティングを行うクリエイティブエージェンシー。イベントの企画・運営も行うほか、プランナーがクライアントに寄り添いながら、企画から制作までワンストップでサービスを提供できることを強みとしている。
所在地:〒162‐0812 東京都新宿区西五軒町1‐1 西五軒町ビル5F
URL:http://creative-arrows.co.jp/
設立:2012年12月21日
社員数:14名
インタビュー協力:
代表取締役 乳井俊文 様