よくある Google アナリティクス の設定の落とし穴
Google アナリティクス の設定を自動でチェックする Sunfish
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本記事では、Sunfish のリリースから 1 周年を記念して『よくある Google アナリティクス 設定の落とし穴』というテーマで全 5 回にわたってGoogle アナリティクスに関する困った事例をご紹介します。
今回は < サイトには存在しないページがレポート上に表示される > をテーマに Google アナリティクスの設定の落とし穴をご紹介いたします。
過去に Google アナリティクス のサポートをおこなっている企業の担当者さまから、こんな相談がありました。
相談の内容は、自社で計測しているサイトには存在しないページがレポート上に表示されるようになったというものでした。
Google アナリティクス のレポート上に自社サイトとはことなるページが表示されるということは、自社サイト以外でも計測がされていると考えて間違いありません。
この場合は自社サイトでのみ Google アナリティクス の計測をおこなっているという思い込みは捨て、自社サイト以外でも自社サイトと同一のプロパティ ID で計測がされていると考えるべきです。
カスタムレポートで、ディメンションに「ホスト名」を指定し、指標には「ユーザー/セッション/ページビュー」などを指定します。標準レポートでは、サイトには存在しないページに対して、セカンダリディメンションで「ホスト名」を設定することで確認がすることができます。
< カスタムレポートの設定方法 >
設定したホスト名に自社サイトの集計範囲にないドメインが表示されたら対処が必要です。
上記のように、こういった問題のよくあるパターンとして、以下の 3 つがあげられます。
1 つ目は、自社サイトのステージング(開発)環境で、新しいコンテンツの動作検証がおこなわれる中で意図せず同一のプロパティID でページビューの計測がおこなわれていたというものです。
本来サイトのコンテンツを新規で作成する場合は、サイト担当者と密にコミュニケーションをとる必要があります。しかし、部署など所属がわかれコミュニケーションが希薄になることで、情報共有がされないという問題がおこると、サイト担当者の知らない間にページが増やされ計測がされているということがおこります。
この場合の解決策は、あらかじめステージング(開発)環境と公開環境で異なるプロパティ ID を設定しておくことです。また、自社サイトの分析用のビューでは、自社サイトからのアクセスを除外するよう設定することで、事前にこういった問題を防ぐことができます。また、コンテンツを増やす場合にサイト担当者に通知がいくなど社内のフローを構築することをおすすめします。
< 対処法 >
2 つ目は、自社サイトのページのソースコードが別のサイトで盗用されていたというものです。
素晴らしいサイトのデザインや構成は、サイトを運用する者にとっては非常に魅力的で参考にしたいと思うことがたくさんあります。しかし、他人が運用しているサイトをそのまま盗用することは決して許されません。
サイトを構築する能力のないものがページのソースコードをそのまま盗用するケースは稀におこりますが、そういった者はサイトを構築する能力がなくソースの 1 行 1 行の意味がわからないため、解析タグごと盗用したソースコードを別サイトに公開してしまいます。
この場合の対処は、まずは盗用しているサイトを公開しているサーバ会社や管理者にページの取り下げを通知することです。(本記事の主題からそれるため詳細については割愛いたします。)
続いて、関係のないヒットを集計しないように、Google アナリティクス の設定ではフィルタでサイトの集計範囲を設定します。例えば、公開しているサイトのドメインや、ドメイン内でも特定のディレクトリのみ集計を行う場合はその指定を行います。
< フィルタで集計範囲を設定する >
< 対処法 >
3 つ目は、メジャメントプロトコル(Measurement Protocol)によるスパムです。
メジャメントプロトコル(Measurement Protocol)とは、トラッキングコードを利用せずGoogle アナリティクス のヒットを送信することができる仕組みです。
このメジャメントプロトコル(Measurement Protocol)はトラッキングコードを必要としないため WEBサイト での計測にかかわらずさまざま用途での計測を可能にしますが、利用の際に認証を必要としないため、現状では簡単にスパムとして利用することができてしまいます。
Google アナリティクス を利用したスパムには、上記の脆弱性を利用したリファラースパムが存在します。
メジャメントプロトコル(Measurement Protocol)を利用したリファラースパムとは、メジャメントプロトコル(Measurement Protocol)に宣伝したいドメインを参照元情報に付与し、ランダムに設定したプロパティ ID へヒットを送信します。
このスパムへの対処法は、自社サイトのホスト名を指定したフィルタを設定することです。リファラースパムは、特定の参照元を宣伝するために不特定のプロパティ ID にヒットを送信するため、ホスト名を指定することがないためです。
なお、新規でサイトに Google アナリティクス を実装する場合、リファラースパムは末尾が「-1」のプロパティIDにスパムを送信することが多いため末尾が「-1」を避けたプロパティIDを利用することをおすすめします。
< 自社サイトのホスト名を指定したフィルタを設定する >
< 対処法 >
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